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アスピランツからの緊急提言
スーパーマーケットの新型コロナウィルス感染症(COVID-19)への対応

◆コロナ・エフェクト

今般の新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大は、未曾有の規模で我が国を含む全世界を混乱に陥れています。しかし乍ら、スーパーマーケットは、我が国でも生活必需物資販売施設として、「社会生活維持の為必要な施設」であり、「感染防止対策の協力要請」対象施設となり、在宅勤務や外食の抑制による家庭内食品需要の増大と不安感による食料品や日用品の備蓄傾向によって、負のコロナ・エフェクトではなく、寧ろ売上の増大がもたらされました。

現在、新型コロナウィルス感染症の緊急事態宣言は、全国的且つ全面的に解除されています。しかし乍ら、これは為政者の政治的判断に基づくものであり、第二波の到来を否定するものでもなければ、罹患の危険が月の単位で収束することを示唆するものでもありません。今後数年間にわたって、所謂「Withコロナ」の時代が続くことは大方の予想です。そして、今般の新型コロナウィルス感染症が終息に至ったとしても、また新たな感染症が発生する可能性は誰も否定できません。今般のパンデミックを教訓そして契機として、「Withコロナ」、「Afterコロナ」にあって、スーパーマーケットはどのような対応をしていくべきかを、厚生労働省の提唱する「新しい生活様式」に沿って考えてみたいと思います。

◆従業員の感染対策

「新しい生活様式」では個人の基本的感染対策として、身体的距離の確保、マスクの着用および手洗いを挙げています。

身体的距離の確保は、従業員間と対顧客のいずれにおいても配慮されなければなりません。従業員間については、当面はマスク、フェースシールドの着用だけに委ねるにしても、生鮮食品の強化、総菜の拡充策と併せて、バックヤードのスペース確保を図っていく必要があります。対顧客については、現状においては、サービス・カウンターおよびチェックアウトが接点ですが、売場商品補充時などの接触も忘れてはなりません。サービス・カウンターについては、人による対応を無くすことはできませんから、マスク、フェースシールド、飛沫感染対策カーテンなどに頼らざるを得ません。しかし、接触機会それ自体の低減のみならず省力化そしてインストア・プロモーションというアプローチからも、コンシェルジュ・ロボットの活用は検討する価値があるもの思われます。有人チェックアウトについては、現状、マスク、フェースシールド、飛沫感染対策カーテンなどで対応されていますが、対顧客接触それ自体を回避するセルフレジ比率の拡大、更にはチェックアウトレス・システムへの移行が検討されなければなりません。また、売場商品補充時などの接触については、効率化という見地からも、商品補充作業のロボット化と接触機会の多い商品所在場所案内の店内キオスクあるいはスマホアプリによる自動化が求められます。

マスクの着用については、前述に加えて、一般衛生面からも常時着用を義務化する必要があります。

また、手洗いについても、感染症対策だけでなく、食中毒の85%は食品それ自体に由来するものではなく調理従事者による二次汚染が発生要因ですから、自動手洗い器導入などによる30秒手洗いの励行が徹底されなければなりません。

◆顧客の感染対策

「新しい生活様式」では、日常生活を営む上での基本的生活様式として、3密(密集、密接、密閉)の回避を挙げています。

「密集」については、特売日の設定は避けられないにしても、店内在留客数の自動計測に基づく入店制限システムの導入など、人手に頼らない「密集」回避策が図られる必要があります。また、タイムセールなど、極端な集中が発生する施策は自粛すべきでしょう。

「密接」については、レジに並ぶときは前後にスペースを確保するように図られていますが、サッカー台での「密接」については全く配慮されていないケースが一般的です。サッカー台の占有使用あるいはセルフレジによる袋詰めの完結が求められますが、方向性はチェックアウトレス・システムに向かうべきものと思われます。

「密閉」については、省エネルギー・システム導入の一環として、店内温度自動調節と併せて定時的な自動換気システムが必要でしょう。

◆日常生活の生活様式

「新しい生活様式」では、買物、食事の在り方についても提唱しています。買物のあり方についてはECなど、決済の在り方については電子決済など、食事の在り方についてはテイクアウト、デリバリーなど、接触機会の回避あるいは最小化を推奨しています。

食事の在り方から、店頭での取扱商品については、食材/ミールキット/セミデリカ(冷凍食品)/デリカなどニーズに応じた多様な選択肢の提供が求められます。また、顧客家族構成に適したメニューのミールキットを毎週のサブスクリプションとして提供するサービスも考えられます。

決済の在り方については、チェックアウトレス・システムに至らないまでも、決済に伴う接触の回避と短時間化を図るために、非接触型のキャッシュレス決済の受け入れを更に進める必要があります。

買物の在り方からは、リアル(実店舗)対バーチャル(ECサイト)の図式ではなく、ECとの融合を前提とする必要があります。あらかじめスマートフォンなどで発注した商品を、従業員が売場から商品をピックアップし、ドライブスルーで買物客に引き渡すあるいは店舗内設置ロッカーに商品を入れておくことによって、接触機会の回避に繋がるばかりでなく、買物客は都合の良い時間に買物をすることができるようになります。

さらに、あらかじめスマートフォンなどで発注した商品の宅配はECそのものですが、店舗を単に売場であるだけでなく同時に倉庫としても位置づけて、対応していくことが求められます。