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スーパーマーケットにおけるこれからのPOSシステム

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スーパーマーケットにおけるこれからのPOSシステム

目次

  1. POSシステムの起源
  2. チェックアウト・システムの進化
  3. POSシステムの本質的機能
  4. POSシステムの方向性
  5. スーパーマーケットのPOSシステム
  6. システム環境上の課題とこれからのPOSシステム

POSシステムの起源

POS(Point Of Sales)システムとは、我が国では、販売時点情報管理システムと訳され、元来キャッシュ・レジスターに販売データ収集機能を付加した端末装置に、データを格納するコンピュータを連動したシステムを指す。POSシステムは、1960年代にアメリカで開発され、1970年代に我が国に導入され始めた。この段階のPOSシステムにも、値札に印刷されたバーコードを読み取ることによって単品情報としての販売商品データを自動的に入力できるハンドヘルド・スキャナーを接続することができた。

チェックアウト・システムの進化

我が国のスーパーマーケットにおけるPOSシステムは、1980年代に普及し、かつてのキャッシュ・レジスターは、現在ではPOSシステムにほぼ完全に取って替わられている。POSシステムには、ソースマーキングの普及定着を前提とした定置式スキャナー、支払方法の多様化と顧客IDデータの取得要請に対応するカードリーダー、そして効率化から唯一取り残されていた金銭授受に関わる諸課題を解決する自動釣銭機が装備されている。

スーパーマーケットにおけるPOSシステムは、以降、更なる自動化に向かっている。2000年代前半にはセルフレジが開発され、バーコード・スキャンから支払までを客自身がおこなうという試みが為された。しかし乍ら、スキャニングのわずらわしさを始めとする客の抵抗感から、現状では有人チェックアウトに取って替わるものではなく併用が一般的である。その後、2010年代に入って、スキャニングは有人とし支払だけを客自身が行うセミセルフレジが登場し、急速に普及が進んでいる。

POSシステムの本質的機能

ここまで触れてきたように、POSシステムの進化は、チェックアウトの省力化、同時に省脳化の道を辿ってきているが、そのあるべき本質的機能は、言うまでもなく決済処理と情報捕捉にある。従って、一括チェックアウト方式は手段であって目的ではない。寧ろ、文字通りの意味からすれば、本来、顧客が商品の購買を決定した時点が「POS」であろうし、情報の範囲も購買に限定されることはない。一度は手に取ったが購買に至らなかった商品も販売時点の情報であり、これこそがPOSデータのマーチャンダイジング上の限界を超えるものでもある。

POSシステムの方向性

更なる進化は、一層の省力化要請とICT技術の高度化によってもたらされ、無人チェックアウトあるいはチェックアウトレスに向かっている。決済処理については、非可動性のPOS端末などによる一括チェックアウト方式と可動性のスマートフォン、タブレット端末付き買物カートあるいはウオークスルーなどによるチェックアウトレス方式に大別できる。また、情報捕捉については、バーコード、RFID(Radio Frequency Identifier)などによる従来の延長上であるスキャニングによる方式カメラ画像による方式に大別できる。これらへの取り組みにおけるシステム構成は多様であり、また運用段階についても、実験店舗によるもの、実店舗における実証段階にあるもの、既に実用化段階にあるものなどさまざまである。これからもPOSシステムは、対象見込客、売場面積、取扱商品アイテム数、単位時間当たりの顧客数、購買点数、支払方法などが考慮されて、多様な形態が出現するものと考えられる。

スーパーマーケットのPOSシステム

スーパーマーケットのPOSシステムの課題は、レジ配置要員の抑制による生産性の向上、客の待ち時間の短縮化による機会損失の排除、そして万引き等による商品ロスの防止である。

現時点で想定し得るテクノロジーを前提とした判断としては、一括チェックアウト方式/チェックアウトレス方式とスキャニングによる方式/画像による方式の組み合わせのうち、チェックアウトレス方式且つスキャニングによる方式が適切であると思われる。

決済処理については、スーパーマーケットにおける対象見込客、支払方法などを考慮すると、現状において可動性の買物客のスマートフォンなどによるチェックアウトレス方式に完全移行することは難しい。しかし、昨今実用化段階に入ったタブレット端末付き買物カート・システムは、買物中のセルフ・スキャニングによって分散化を実現し、買物終了後確認用ゲートを通過することによって、チェックアウトレス方式を実現している。

一方、情報の捕捉については、スーパーマーケットにおける取扱商品アイテム数、単位時間当たりの顧客数、買上点数などを考慮すると、店内設置カメラの画像による方式は、カメラ性能の高度化によって守備範囲が大幅に拡大されたとは言え、費用対効果の側面から未だ得策ではない。

一方、RFIDなど電子タグは、無線通信であることから、バーコードと比べて実務上では照射面あるいは読取距離の制約がなく複数同時読みが可能なので、操作性と読取速度は格段に優れている。電子タグの採用によって、商品コードスキャニングの操作上の課題が解決すれば、補完的役割に位置づけられているフルセルフレジを主役に置き換えることができる。

RFIDについては、鶏が先か卵が先かの議論にもなるが、現時点では、コストがスーパーマーケットの商品単価にとっては見合わないので、劇的な低減が必要条件となる。但し、電子タグのコストパフォーマンスを評価するに当たっては、現行コスト比較ではなく、物流を含めた広義のマーチャンダイジングへの期待効果を試算する必要があるだろう。

システム環境上の課題とこれからのPOSシステム

スマートフォンの高齢者をも含めた普及定着は、ITリテラシーの問題でもあり、団塊の世代が後期高齢者になる時代が直ぐそこに来ていることを考えると、解決は時間の問題である。

スマートフォンの高齢者をも含めた普及定着は、ITリテラシーの問題でもあり、団塊の世代が後期高齢者になる時代が直ぐそこに来ていることを考えると、解決は時間の問題である。

また、30%程度に普及してきたキャッシュレス決済についても、政府の後押しを受けて、更に浸透すると推測される。

また、現状25%程度に留まっていると言われるキャッシュレス決済についても、政府の後押しを受けて、急速に普及すると推測される。

更に、チェックアウト時点ではなく商品選択時点において商品購買を自動的に補足する方式についても、技術進歩によって早晩機能および価格の課題が改善され、スーパーマーケットにおいての実運用性が確保されるレベルに到達すると思われる。

更に、チェックアウト時点ではなく商品選択時点において商品購買を自動的に補足する方式についても、現状対象はコンビニエンスストア規模に限定されているが、技術進歩によって早晩機能および価格の課題が改善され、スーパーマーケットにおいての実運用性が確保されるレベルに到達すると思われる。

そう考えると、スーパーマーケットにおけるこれからのPOSシステムは、無人チェックアウト方式を経てあるいは直接に、チェックアウトレス方式に進んでいくとみて間違いは無さそうである。

そう考えると、スーパーマーケットにおけるこれからのPOSシステムは、無人チェックアウト方式を経てあるいは直接に、チェックアウトレス方式に進んでいくとみて間違いは無さそうである。

以上

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